リュカがクラウと結婚を決めた理由
クラウとリュカが結婚して間もなくの頃、クラウは結婚出来てとても幸せそうで、いつも一緒にいたいって想いが全身からあふれていますが、リュカは幸せそうではあるものの穏やかで冷静な雰囲気で、何故結婚を決めたのか、良くわからなかったこれまでの経緯と今どう思っているのかを聞いてみました。
リュカ
「私がクラウを知ったのはさよさんの探索の時なのは
みやさんも知ってるわよね。
それから時たまさよさんにクラウやみやさんの事を
聞いていたのだけど、
その内にとても身近に感じられるようになってたの」
みや
「うん、リュカが来た時になんとなくクラウに親近感
持っているのかなって感じたよ」
リュカ
「そうね。特にクラウは
人間界で言う所の騎士(ナイト)のようにみやさんを
守る姿を想像して尊敬していたの」
みや
⦅ナイトかぁ。
私にナイトがついていてくれるって考えると
ちょっと素敵ね!・・・でもクラウは・・・
ナイトのイメージとは違うなぁ⦆
リュカ
「パートナーをしっかり守っているその姿は
同じ光のペガサスとして誇らしくて、
私もいつかパートナーが出来たら
しっかり守れる存在になりたいって思ってたから、
クラウはその身近な目標として憧れの存在に思えたの」
みや
「へーそうなんだ。
私はナイトのクラウを想像しても、アニメキャラの
2頭身の姿で剣を持ってる姿が出てくるのよね。
リュカが来る前にクラウがロックシンガーの真似して
2頭身で黒いサングラスをかけて
ギターを持ったイメージを送って来た事を
思い出して、つい笑ってしまいそうになるの。
そのせいかクラウのカッコいい姿って想像できなくて、
リュカの言うイメージとかけ離れているわね。
変な歌を歌う姿や大判焼きでのクラウを見てると
ナイトって感じには余計見えないしなぁ。
守って貰ってるので完全に違うとは言えないけど」
リュカ
「うふふっ2頭身のクラウ・・・見てみたかったわ。
そうね。ナイトを想像していたので、
召喚されてから大分イメージが崩れたわね」
みや
「でも、さよさんにクラウは大判焼きが好きで、歌も
歌うって話も聞いていたんでしょう?なのに何故
そんな風に思ってたの?」
リュカ
「もちろんさよさんには大判焼きや歌の事も
聞いていたわよ。
でもさよさんもクラウの変なところまでは言うのを
遠慮していたのは、みやさんも知っているわよね?」
みや
「うん。確かに。さよさんもクラウの変な行動は
伝えていないってリュカの召喚前に言っていたわ」
リュカ
「だからただ歌と大判焼きが好きなだけなら
守るだけでは無くて楽しく過ごしているのねと、
親しみを増すだけでそこまで気にしていなかったの」
みや
「そうかぁ。じゃあリュカが怒って
クラウが歌を歌いだした時はどう思っていたの?
好きって言葉をせっせと歌にしていたから、
リュカも何か感じていたの?」
リュカ
「クラウが急に歌い出した時はびっくりしたわ」
リュカが言うにはクラウは能力に『言霊』を持っている為、
歌にこめられた言葉の意味をその時々でうまく活用するのが得意で、その言葉の一つ一つにパワーが宿りやすく、他の人が歌を歌うよりもその意味が伝わりやすいのだそうです。
その為ふざけさえしなければ簡単に感動する歌を歌えると思うとの事でした。
リュカ
「クラウ自身は意識しないで歌っているんで
多分細かくは分かってないんだろうけど。
だからふざけている時でも歌の効果で気持ちが
落ち着くの。
だけど意地をはってて、癒されそうになるのを
無視して聞かないようにしていたから
半分以上は耳に入って来てなかったわ。
クラウが近づいてくれないのに、
好きって言葉の断片が聞こえて来ても
最初の頃は信じられなかったの。
でも長く歌を聞いていると少しずつ気持ちが
ほぐれて来て意地を張るのが難しくなって・・・
でも悲しかったり、がっかりした後だし、
クラウに負けるもんかって気になって
ずぅっと意地を張って聞かないでいたわ」
みや
⦅そうか、ツンデレになってたのは
負けるもんかって意地を張ってたからなのか~
元々ツンデレ属性なんだと思ってたわ・・・
でも今でも恥ずかしがったりすると
ツンデレっぽくなってる時あるから少しは
その属性があるのかな?⦆
「確かにテレビで歌を聞いてた時も半分しか
聞いていなかったってそう言ってたよね。
でもとても感動して聞いていた唯一の歌を
クラウが『うどんスープの歌』で台無しにした時は
どう感じていたの?」
リュカ
「ああ、あの歌ね。
『急に変な歌を歌って、一体なんなの?』って
その前の歌で思わず無視できなくなるほど
感動してたのに、
感動で泣きそうになっていた気持ちの
持って行き場が無くなって、
せっかくの感動の余韻が台無しで、
変な歌に混乱して怒っていいのか
泣いていいのかわけが
わからなくなってたわ。
その内にクラウの変な歌を思い出して、
思わず吹き出しそうになって、
そんな風に混乱している自分に
また笑えてきて困ったの。
あの時クラウから聞いた歌は
今思えば私の感情をとても揺さぶって
気持ちを変えるきっかけになったわ。
でもあの時は自分が分からなくなって
『もう知らないっ』って
何も考えないようにしてたわね」
みや
⦅そうそうっ、あの時は焦ったな~。
リュカがどう思うかおそるおそる見たら、
気にしていないようなのでほっとしていたけど、
混乱してたから考えないようにしてたのか~⦆
リュカ
「でも今ではとても懐かしい思い出だし、
あの時の歌は私とクラウにとって
二人のテーマ曲みたいな大切な歌ね。
あっ!今勘違いしてたでしょっ。
『うどんスープの歌』ではない方よっ」
みや
「えっ?そうなの?リュカ、鋭いわね。
どちらかと言うと『うどんスープの歌』の方が
衝撃的だったから、印象に残っていて、
一瞬これが二人のテーマ曲かと思ったよ」
リュカ
「やめて~っ
あの歌は確かに気持ちを変えるきっかけには
なったけど、でもっ二人のテーマ曲になったら
ロマンのかけらも無いわっ。
クラウは面白がって
そっちがいいとかいいそうだけどっ。
クラウと二人でいる時にその歌がもし流れたら・・・
クラウが歌った時を思い出してしまって
恋人同士のラブソングのはずが、
漫才コンビが舞台に立っている時のBGMのように
思えちゃうんだからっ」
みや
⦅漫才・・・
クラウとリュカが二人で並んでいる時の
バックミュージックに『うどんスープの歌』・・・⦆
「あははっ、夫婦漫才始めちゃいそうだねっ。
ついその姿を思い浮かべちゃったよ~。
面白い事言うな~まるでクラウみたいね。
リュカも随分クラウに影響されてるんじゃない?
もう一つの歌は・・・思い出すと確かにそうだね。
歌の意味が二人を象徴しているような歌だよね」
⦅でもな~リュカは嫌がっているけど、
そのどちらの歌もクラウとリュカにとって
思い出の大切な曲に思えるけどな⦆
リュカはクラウに影響されて来たって言われて複雑そうでした。
次に仲直りする事になったきっかけの話をする事にしました。
みや
「でもヘタレだって思っていた部分は
龍神様が来た時の話を聞いて見直したんでしょう?
思ったよりかっこいいって言ってたよね」
リュカ
「そう!あの時は幻獣界にいた時のナイトとしての
想像は間違っていなかったって思ったわ。
憧れとか尊敬していた事を思い出して
とてもかっこよく感じたの!」
みや
「うん。あの時はやっと仲良くなってほっとしたわ」 リュカ
「かっこいいって思いだしたら、
クラウの歌も大判焼きへの想いもとっても
新鮮に感じたのよね。
幻獣界の私の友人は長く生きている年上の存在が多くて
クラウみたいなタイプはいなかったの。
クラウの大判焼きの時の大騒ぎは見ていて
興味深かったわ。
ここまで好きな物にこだわる幻獣を見たのは
初めてだったの」
リュカがその辺りを思い出しながら語ると幻獣界の仲間と穏やかに過ごしている風景がすっと浮かんで来ました。
リュカは穏やかな幻獣界の仲間たちに囲まれてのんびり過ごしていたのでクラウのように陽気でにぎやかな存在がまぶしく思えたようでした。
みや
「うん。うん。私もその気持ち分かるわ。
クラウには毎回大判焼きで振り回されているから!」
リュカ
「歌を聞いてても楽しくて、
クラウといると とても癒されるの。
だから少しづつ仲良くなっていくと傍に一緒にいるのが
楽に感じられるようになっていったの。
でもクラウってやっぱりヘタレって思う所が
あって・・・」
リュカの話では歌で愛情を伝える時はその後に必ずふざけてしまう事や、リュカが興味を持っている事を気にしてくれない事、けんかした時に仲直りの為に近づいてこない事など不満を感じてしまうそうで、けんかした後もわざとそっけなくしてクラウが仲直りをするために近づいてくれないか試してみたりもしたそうです。
のんびり待っていたのに、1か月たっても近づいて来なかったのでがっかりしたんだとか。結局諦めて仲直りするのにリュカから折れたそうです。
リュカはクラウがリュカを好きな事は分かっているのですが、ちゃんと言葉や行動で示して欲しいという思いがあって、時にいらいらしてあたったり、意地悪な態度も取ってしまうのだとか。
みや
「そうなんだ~。そんなに不満があったのに、
夏に結婚を決めたのはどうして?」
リュカ
「そうねぇ。
クラウは直接は愛を語ってくれないけど・・・
でも全身で好きって言ってるのは分かるから。
つい許してしまうし、押し切られたって言うか、
ほだされてしまったの。
ずっと傍にいると落ち着けるし、
いつかはちゃんと愛情をふざけないで伝えて
くれるって思えて来たから」
リュカはクラウがいつかちゃんと愛情を伝えてくれるのを期待して待つことに決めたとの事でした。
その思いがあるので結婚して幸せだけど、少し冷静な部分もあってクラウ程喜びきれていないようです。
最後にどの幻獣も言葉で愛を語り合うのか聞いてみました。
リュカ
「その辺りは人間と同じね。色んなカップルがいて、
心が通じていたら語る必要を感じない幻獣のカップルも
多くいるわね。でも私はどちらかっていうとクラウに
はっきり言って欲しいわ」
みや
「へぇ~そうなんだ。でももしかしてリュカが先に
愛情を伝えたらクラウも勢いがついて言いやすく
なるんじゃないの?」
リュカ
「うっ・・・
だってっクラウが言ってくれないのに・・・・
クラウから言って欲しいの。
それに私から言うのもくやしくて恥ずかしいものっ」
と、最後にはツンデレモードになってしまいました。
※これは謎の解明する大分前の
結婚当初のリュカの気持ちをまとめたものとなります。