虹と太陽と

幻獣ブログです。龍神様や幻獣との関りを載せています

シエルちゃんとゆにちゃんと紅ちゃん⑲ 空良ちゃん思いを打ち明け、シエルちゃん混乱する

お待たせしました!お伝えしますね!
ゆにちゃんと家に向かっていた
シエルちゃんですが向かう途中で勇気が無くなって来たようで
「僕・・・なんだか行くの怖いの・・また嫌いって言われないかなぁ?」と
言っているのがちらっと聞こえてきました。
 
次に様子を見るとゆにちゃんが木を見あげて困っていました。
シエルちゃんは森の木さんの枝の上で木さんにしがみついています。
森の木さんに傷ついた気持ちを癒して貰っていてそこから動きたくなくなったようです。
 
お昼時間になってもそこにいました。
龍空君は「シエルちゃん・・まだ来ないの?僕が嫌いって言ったから?」と
心配そうにしていました。
シエルちゃんをその気にさせようと残っていたえのきでお昼を作りました。
シエルちゃんに
「えのきがお昼だから食べに来なよ」と誘ってみました。
「僕・・・食べたくないの・・怖いの・・」と
木さんにしがみついて離れようとしません。
「もう食べちゃうよ?龍空君も心配しているから来て食べようよ?」
「えのき・・・食べようかな・・・でも・・怖いの・・」
「えのき美味しいかな~シエルちゃんの好きな味か試しに来なよ。
もう食べているよっ。
うん、案外これも美味しいと思うよ」
「えっ?えのき美味しいの??じゃあ行く・・行ってみるの・・」
そう話してその少し後でやって来ました。
 
ゆにちゃんが龍空君を気にしているシエルちゃんの背中を押して
「まずはえのきを食べてくるでござる。
そうすれば勇気が出るのでござるよ。
それまでは龍空君はそれがしがお話するでござる」と
えのきで勇気をつけさせようとすすめてくれました。
龍空君は空良ちゃんの影に隠れてそっとシエルちゃんを見ています。
シエルちゃんも心配そうにしながらえのきも気になるので
食べに来ました。
 
その間にゆにちゃんは龍空君に話しかけました。
「さあっ、それがしとお話をするでござる。
何か言いたい事があれば聞くでござるよ」
にっこりと優しく笑いかけるゆにちゃんに龍空君は
思わず涙ぐんでしまいました。
「僕ねっ、シエルちゃんに嫌いって言ったけど・・嫌いじゃないの」
ゆにちゃんは龍空君の話をうんうんと静かに聞いてあげています。
「そうでござるか。それは・・・」何か言っていましたが
食べ出したシエルちゃんの方に
意識が集中していたのでその後は聞いていませんでした。
シエルちゃんは
「えのき・・美味しいかなぁ・・これ・・新しい味だねっ。
これも僕美味しいと思うの・・・」
龍空君が気になって半分集中できないようですが少しずつ食べていました。
でもある程度食べたら「もうこれで食べるのやめておくね」と
珍しくえのきを途中で食べるのをやめて
龍空君に向き直りました。
 
でも龍空君はゆにちゃんに話して
ほっとしたのか眠ってしまっていました。
シエルちゃんを傷つけたことで良く眠れなかったようです。
包容力のあるゆにちゃんのお膝で気持ちよく寝ているので
シエルちゃんは話そびれてしまいました。
 
そこに空良ちゃんが声をかけてきました。
空良ちゃんは龍空君の代わりにシエルちゃんに
「あのね。僕ね龍空君といつもいるから気持ちが良く分かるの。
だからシエルちゃんに龍空君の事お話するね」と
言って話はじめました。
「シエルちゃんの事龍空君は嫌いじゃないんだよ。
最初にここのお家に来た時シエルちゃんがいつ帰るのか、
僕と気にして待っていたの。龍宇お父さんは
『今行っているお家でお手伝いがあるから
もう少し帰るのに時間がかかるから待っていないさい』って
お話してたので大人しく待っていたの。
 
シエルちゃんが初めてお家にえのきを食べに来た時にね、
僕も龍空君もドキドキしてご挨拶しなきゃってお話していたのよ」
そう話をしている間シエルちゃんは真剣な顔でその話を聞いていました。
ゆにちゃんも近くで同じように聞いていました。
「それでね。ご挨拶したらシエルちゃんすごく簡単に挨拶した
だけでご飯食べるのに夢中になっちゃったんで
終わるまでそれぞれお話する事にしたの。
 
龍空君はゆにちゃんとお話していてね、
男らしいゆにちゃんにあこがれを持ったの。
龍空君。男らしいをいつも目標にしているから
ゆにちゃんが筋肉質で武器を持ってかっこいいなって
思ったみたいなの。その武士服はどうでも
良かったみたいだけどね」
ここでゆにちゃん複雑な顔になりました。
カッコいいって言われたのは嬉しいのですが
自分で自慢の衣装を誰も理解してくれないので
少しがっかりしたようです。
 
「それでね。ゆにちゃんは白龍さんだから雷の話を
したらとっても気が合って楽しかったらしいの。
僕は雷雲は作れるけどそんなにしっかりしたのは
無理なの。向いてないの。
だからゆにちゃんと協力して雷雲を作って
それで雷を落としたらきっとかっこいいなって
思ったらしいの。想像してわくわくしたらしいんだよね。
二人で協力して雷を作るなんてすごく楽しいだろうなって。
雷を作る相棒にしたいと思うくらいゆにちゃんが気に入っていたの。
すっごく厚い雲を作れば雷も強力になるからゆにちゃんだったら
慣れれば素敵な雷雲にしてくれそうだから。
とっても楽しくてゆにちゃんともっとお話したいって
思っていたのに、
シエルちゃんお話もせずに
帰っちゃうし、ゆにちゃんも連れて行っちゃったから
龍空君がっかりしたの。
 
それから龍空君、雷の練習がしたくなったんだよね。
でもゆにちゃんのような仲間がいた方が楽しいかなぁって考えて
シエルちゃんも帰ってこないから自分からシエルちゃんと
ゆにちゃんに会いに行けばいいかなって思って
遊びに行きたいって聞いたら
龍宇お父さんやみやちゃんにダメって言われたんで
一度はあきらめてたの。
 
その後に森の木さんに達にシエルちゃんのお話をされてね、
むっとしたの。そういえばゆにちゃんもシエルちゃんと
一緒にいる、シエルちゃんは皆に大事にしてもらっているのに
僕たちは違うんじゃないか・・そんな気がしてきたの。
でもシエルちゃんに嫉妬するような真似は男らしくないから
そんな事考えたくなかったから、
だからもう一回お願いしたの。
 
『雷の練習するためにゆにちゃんの所に遊びに行きたい』って
どうしても雷の練習をしたいしゆにちゃんに会いたくて
それにシエルちゃんと話をして仲良くなって
早くもやもやを解消したかったから一生懸命行きたい気持ちを
伝えたの。
僕、龍空君の気持ちが分かるから一緒に行きたいなぁって
言ったけど・・またダメって言われちゃった・・・。
 
二人でがっかりしてすごく落ち込んでいたら
シエルちゃんが呑気に声をかけて来たんだよ。
それでつい八つ当たりしちゃったんだ。
タイミングが悪かったんだと思うけど・・・
龍空君は僕もだけど・・シエルちゃんが羨ましかったんだ」
 
 
空良ちゃんは悲しそうにそう話しました。
空良ちゃん自身龍空君の傍にいて誰よりもその気持ちを知っている
のと同時に自分の気持ちも同じだという思いがありました。
空良ちゃんはもっと色んな世界が見たいと思っています。
でもお家にいるとなかなか広い世界を見る事が出来ません。
シエルちゃんは全然違う場所で知らない体験を色々しているのに
僕たちはここにいなさいと言われる。
つい比べたくなってしまっていました。
 
シエルちゃんとゆにちゃんは静かに最後までお話を聞いていました。
そしてゆにちゃんはお膝の龍空君と悲しそうに話している
空良ちゃんをもっと構い倒さなければいけないと
決意しました。
小さい子を見ると元気づけて傍にいてあげたいと思うのが
ゆにちゃんですからお兄ちゃん気質がむくむくと湧き上がっています。
 
シエルちゃんはとまどっていました。
シエルちゃんは複雑な気持ちが良く分かりません。
単純なので龍空君達のように我慢しないんです。
言いたい事を言ってわいわい騒ぐ生活をいつもしていたので
二人の考えに???となってしまいました。
 
説明が長すぎて余計理解出来なかったようです。
小学1、2年生位の子供のシエルちゃんには難しすぎる問題でした。
「えっと・・僕が・・羨ましいの?それで嫌いって言ったの?」
なんとかそこだけは分かりました。
でも頭が混乱しているのでどうしていいか分かりません。
難しいのでゆにお兄ちゃんに任せる事にしました。
 
今は龍空君はゆにちゃんのお膝で気持ち良さそうに眠っています。
空良ちゃんは色々心を痛めていたので
話し疲れて安心したのかゆにちゃんの肩に頭を乗せて寝ています。
シエルちゃんは難しすぎるお話に頭がショートしてしまい、
森の木さんの所に癒されに行ってしまいました。
 
まだまだ今後どうなるか良く分かりませんが
せっかく頂いた機会なのでゆっくり交流を深めさせますね!
紅ちゃんは大丈夫かな?
お留守番で一人だけすごく可哀そうな気がします(>_<)
この機会にAさんにゆっくり甘えてね!
 
紅ちゃんの炎は光がキラキラしてとっても綺麗だよ。
紅ちゃんの優しさが宿った光だから自信を持ってね!
 
あとAさんのお家にシエルちゃんが行く事はシエルちゃんの成長に
とっても役立っていますので気にしないで下さいね!
シエルちゃんはお友達を作るのが下手でしたが、
ゆにちゃんと紅ちゃんとの交流を通して経験した事で
少しずつお友達も増えていけると思います。
こちらこそいつもシエルちゃんがお世話になっていますm(__)m
 
今回はここまでです。
シエルちゃんと龍空君はまだすれ違っています。
空良ちゃんは相談役を目指すほどしっかりしているので
複雑な話をして単純な所のあるシエルちゃんを混乱させていました。
それではまたこの続きは近々載せますね(*^^*)