- クラウの大好物 大判焼き その1 クラウが来たばかりの頃の事
- クラウの大好物 大判焼き その2 4か月後
- クラウの大好物 大判焼き その3 後日
- クラウの大好物 大判焼き その4 リュカとクラウが仲直りした直後
- クラウの大好物 大判焼き その5 後日再度大判焼きを食べさせる事に成功した時の事
- リュカの好きな物(歌)その1
- リュカの好きな物(歌)その2
- 初夏の頃の事 リュカの『恩寵』についての会話
- クラウとリュカのけんか再び
クラウの大好物 大判焼き その1 クラウが来たばかりの頃の事
クラウは大判焼きが大好物です。
最初はリンゴも好きでしたがその内慣れて興味が無く
なったようでしたが、大判焼きは変わらず大好きで
いつもにぎやかです。
クラウ
「今日は大判焼きは食べないの~?」
みや
「じゃあ今日は食べようか。お昼前だし1つだけね」
クラウ
「え~1っこだけなの?も、1っこ食べたいな~」
みや
「ダメだよ、2個も食べないわよ。
1個食べるんだってお昼前でカロリー心配なのに・・」
クラウ
「ま、いっか~。うんっ。
今日もクリームたっぷりでおいしいねー」
みや
「そうね~」
⦅ 美味しかったなー
でもまだお昼食べてないから何か物足りないな⦆
クラウ
「みやっ!クッリイム、もう1っこ、あ、そぉれっ!
クッリイイム、あと1っこっ、あ、よいしょっ!」
みや
⦅ クラウ~三三七拍子に変な合いの手までつけて
遊んでるわねっ。やめて~誘惑しないで~⦆
クラウ
「みやうっまいねー」
みや
⦅ うっうっ、カロリーが~またクラウの誘惑に負けたっ⦆
クラウの大好物 大判焼き その2 4か月後
クラウ
「あつあつだ~美味しいっ、美味しいね~」
みや
⦅ 涙を流すイメージまで来るけどそんなに
美味しいのかな?⦆
「そんなに美味しいの?」
クラウ
「当たり前だよっ。みやも分かってるよねっ。
改めてどこが美味しいかって言うと、あつあつの大判焼きの
中にじゅわっと広がるクリームとその量の多さ。
一口噛みしめるとその美味しさが口の中いっぱいに
広がり・・・」
みや
⦅あ~あ。語りだしちゃったわ。
大判焼きへの愛があふれると、いかに大判焼きが
美味しいか延々と続くしな~
この間は元気が無い時のエネルギー元だって言ってた
わね。⦆
「大判焼き好きだよね~
それも毎回カスタードクリーム味ばかり、
クラウほど大判焼き好きな幻獣っていないんじゃない?
そういえば、ここまで一つの物が好きな他の幻獣って
いるの?」
クラウ
「僕は大判焼きに出会えて世界一幸せな幻獣だと
思ってるよ。
他の幻獣がどうかは知らないけど、
出来るなら他の皆にもこの美味しさを伝えたいと思うよ!」
みや
⦅ニコニコしてて幸せそうだわ~
大判焼きだとすごい力の入れようだね。
もし幻獣界に戻ったら大判焼き無くて
辛いんじゃないかしら?
幻獣界で大判焼きを伝道しているクラウ・・・
ふふっクラウの事だから張り切って伝道するわね。
目に見えるようだわ⦆
クラウ
「ホントはさ~。日本全国回って大判焼きを
きわめたいんだ。そうだな~例えば・・・
全国の大判焼きの焼き立てを食べる現地視察とか。
焼きっ立てのほっかほか~うーん美味しそうだな~」
みや
「きわめる・・・現地視察って・・・
いや~さすがに大判焼きの為に全国回る気には
なれないなぁ」
クラウ
「むっ。なんでさ~。
僕は色んな地域の大判焼きを味わってみたいのに~」
みや
「そうは言っても、そもそもクラウはクリーム一筋
じゃない。
あんこもチーズベーコンも他の何の味も好きではない
でしょ?」
クラウ
「うっ、確かにそうだよっ。
でもクリームに勝る味が無いんだから仕方ないんだよっ」
みや
「そんな事で全国回る意味あるのかな?」
クラウ
「あるよっ。全国のクリーム味を食べつくせるじゃない
かっ」
みや
「全国回ってクリームだけ食べるの?
うぇえ余計回る気が失せるわ」
クラウ
「えーっ、一緒に回れば絶対楽しいよっ。
それに全国にはクリーム以上に美味しい味もあるかも
知れないよっ」
みや
⦅大判焼きが関わるとやる気がすごいな~。
でも大判焼きの食べ歩きか・・・おいしそうだけど・・・
クリームは毎回必ず食べるのよね。うん。
絶対食べ飽きるわね。それにカロリーもやばいわ。
まぁクラウにしたら大判焼きの食べ尽くし天国
なんだろうな~⦆
「回るだけなら、楽しいかもしれないけどさぁ・・・
でも、クラウって大判焼きの為なら何でも出来そうだよね」
クラウ
「もちろんだよっ。
いつか一緒に大判焼きを熱く語れる仲間が欲しいん
だよねっ。
そして将来的には幻獣界でも大判焼きを広めたいな~。
だからその為には出来る事は全てしたいんだ。
まぁ日本全国回るのは無理なのは分かってるけどさっ。
夢を見るのはいいかなって思うんだ~。
いつか回れたらいいなぁ」
みや
「へー、そうなんだ・・・」
⦅キラキラした目で幸せそうに話てるな。
クラウには悪いけど全国回るのはさすがに無理なんで
諦めて欲しいけど、夢を叶えてあげられない
お詫びに大判焼き情報を少し調べてみようかな⦆
クラウの大好物 大判焼き その3 後日
みや
「クラウ、
調べたら日本だけでなく台湾や韓国にも
大判焼きがあるみたいよ」
クラウ
「えっそうなの?うわーいいねっ。
どんな味かな~食べてみたいな~」
みや
「あとは~JRA競馬場内で販売してる「G1焼き」って
馬の絵があるね」
クラウ
「馬の絵かぁ、僕を誘ってるみたいだよね。食べたいな~」
みや
「あとへぇー、全国各地で名前が違うみたいだよ。
ずぼら焼き、御座候etc色んな名前があるんだね~」
でも夢がふくらむねっ。全部食べてみたいな~」
みや
⦅もうっクラウったら、食べたいって事しか頭に無いわね。
さすが食いしん坊のクラウだわ。
かえって全国回って食べたい気持ちを強くさせて
しまってるわ・・・これではかえって酷ね。
もう調べるの止めておいた方がよさそうね⦆
クラウの大好物 大判焼き その4 リュカとクラウが仲直りした直後
クラウの頑張っているお礼やリュカにクラウの好きな物を教える為に大判焼きを買う約束して買い物に行ったのですが、
買い忘れてしまった時の事です。
クラウ
「僕の大判焼きが~食べたかったのに・・・」
リュカ
「みやさん、これは私もみやさんのフォローは出来ないわ。
今までのクラウの頑張りのご褒美だったのですもの。
みやさんが買い物で忙しかったのは分かるけど、
お店に入った最初に『買って置いたら?』って言ったら
『後で』って言ったよね。あの時買っておけばよかったのに。
一番の唯一の楽しみなのにクラウが可哀そうだわ。
私もそこまでクラウが夢中な大判焼き食べて見たかったし」
みや
⦅ううっ二人の非難の目が怖いっ。
大判焼き一つでこんなに非難されるとは・・・⦆
「反省してるよ、ごめんなさい、
次回こそ買うから今回は勘弁してっ、ねっ!」
クラウの大好物 大判焼き その5 後日再度大判焼きを食べさせる事に成功した時の事
クラウ
「ふぃ~美味しかった~」
みや
⦅やっと食べさせられたわ。
お腹がふくれたイメージが来るけど満足したようね。
これでひと安心だわ⦆
リュカ
「ふーんそうなのね。
これが大判焼きのクリーム味なのね」
みや
⦅ 良かった。リュカも気に入ってくれたみたい。
でもクラウもリュカにもっと大判焼きの美味しさを
熱く語るのかと思ったら、食べるのに夢中で
すっかり忘れてるわね。
『そんな事で伝道師としてはいいのかしら?』と
言いたいけど・・・
また大判焼きの美味しさを話だして
止まらなくなるのも困るし、余計な事は言わないで
おこうっと⦆
結局クラウが思う程リュカは大判焼きに はまらなかった
ようで、クラウは残念がっていましたがすぐに立ち直って
いつか大判焼き仲間を増やしたいと言う夢を新たにして
いました。
リュカの好きな物(歌)その1
リュカとクラウが仲直りして少し経った頃、テレビで歌番組を見ていた時の事
リュカ
「みやさん。この歌ってクラウが歌ってた歌よね?」
みや
「うん。そうそう。確かにこれだったね。」
テレビ
逢いたいと思う事が何よりも大切だよ、
苦しさの裏側にある事に目を向けて、
夢を見てよどんな時でも、
全てはそこから始まるはずさ。
君と出会ってから・・
そこから逃げ出す事は誰にも出来ることさ。
あきらめという名の傘じゃ雨はしのげない・・
一人じゃないもう一度空へ♪
リュカ
「怒ってた時は半分しか聞いてなかったけど、
こんな歌だったのね・・・」
みや
⦅リュカが感動してる。
怒ってる時は意地を張ってたから、
聞いてなかった時もあったものね。⦆
テレビ
人生は紙飛行機。願い乗せて飛んでいくよ。
風の中をただ進むだけ。
その距離を競うより、
どう飛んだのかどこを飛んだのか。
それが一番大切なんだ。さぁ心のままに365日♪
リュカ
「これも素敵な歌ね~」
テレビ つばめよ~高い空から教えてよ地上の星を。
つばめよ~地上の星はいまどこにあるのだろう~
名だたるものを追って、
輝くものを追って人は氷ばかりつ~かむ~♪
みや
⦅どの歌も飛んでるか、空の事が入っている歌だな~
やっぱりそういう歌の方が共感しやすいのかな?⦆
リュカ
「素敵ねぇ・・・・みやさん!歌っていいわね!」
みや
「リュカ泣いてるの?
私まで泣けてくるけど、そんなに気に入った?」
リュカ
「だって・・感動したんですもの・・
あのっ、そのっ、いっ、いい歌なんだから、
泣けるのは普通の事じゃないかしらっ。」
みや
⦅何だか恥ずかしそう、もしかしてリュカ、照れてるの?
恥ずかしそうなリュカ・・・可愛いなぁ。
クラウがまた惚れ直しそうな可愛さね。
普段は無口で冷静なのに時たま急に別人のように
感情的になって、そのギャップがまた可愛いのよね。
まぁいつも感情的になる時は大体クラウが
関係しているけど。⦆
リュカ
「あーあ終わってしまったわ。みやさんっ、
また色んな日本の歌を聞かせてね♪」
みや
「うん。いいよ。でも、そんなに日本の歌がいいの?
この間聞いた洋楽は興味無かったようなのに」
リュカ
「日本の歌の中でも特に少し古い歌の方が好きね。
歌がシンプルな分、
分かりやすくて気持ちが伝わってくるし、
パワーがあると思うの!」
みや
⦅ ・・・何だか力がこもってるわね。
最初からこんなにこだわりがあるのって、
もしかしてリュカが来た初めからクラウが
リュカに毎日歌っていたので、
ひよこの刷り込みのようなものかしら?⦆
「そうなのね。歌を聞くのは簡単なんで
いつでも言ってね。
クラウの大判焼きに比べたら、
カロリー気にしないで済むしとっても気楽だわ。」
リュカ
「ありがとうっ。ではもう行くわね。お休みなさい」
みや
「お休み~。」
クラウ
「み~や~?さっきのどういう意味さっ。
僕の大判焼きを悪く言わないでよね」
みや
「えっ?何?今頃どうしたの?
相変わらずクラウは大判焼き話題には反応するね~。
でも、そんな事より
歌好きなクラウが歌を聞いて無いなんて珍しいね。
それにリュカもう寝ちゃったよ?
なんで一緒に聞かなかったの?」
クラウ
「大判焼きはそんな事じゃないよっ。
僕の大好物なんだからっ。
それに歌を聞いてなかったのは・・
リュカが感動して泣いているから、
どうしていいか分からなくて。
泣いているリュカが綺麗で可愛いなとか、
何かカッコいい事言えないかなとか、
僕の歌にはそこまで感動してなかったとか。
ちょっと色々グルグルしてて・・・」
みや
⦅ 相変わらずリュカに関するとヘタレてるなぁ。
リュカがいなくなってから来たのもそのせい?
クラウが歌ってる時もちゃんと感動してたのに、
うどんスープの歌でぶち壊したのは誰なんだっけ?
でも感動してたのには気づいて無かったのか~
テレビでさっきまで聞いていた歌の中にも、
クラウから歌を聞いていたからこそ、
改めてその意味を知って感動してた歌もあったのにな。
分かってないみたいね⦆
こうして考えてみると相変わらずクラウとリュカは
お互いがうまく歯車が噛み合っていないようでした。
みや
⦅ リュカが感動していた事を伝えた方がいいのかな?
リュカはツンデレで自分から言いそうにないしな~
でも・・・幻獣の恋愛に私が関わっていいのかな?
余計な事してかえって悪化するのも恐いし・・・
前回余計な事言って失敗したしな~。
う~んやっぱり言うのやめとこうかな⦆
「・・・えっと・・
まぁこれから頑張ってリュカを感動させる歌を
歌えばいいんじゃないかな」
クラウ
「うん・・・そうだよね。
リュカを感動させる歌を歌って・・・
歌ったら、リュカ感動してくれるかなぁ」
みや
⦅リュカが関わると途端に弱気になるわね。
そこは『リュカを感動させる歌を歌ってみせるよ!』
と気合いを入れて言うところじゃないの?
いつものクラウだったらきっとそう言ってたと
思うのに。⦆
そんな話をクラウとしていた時、リュカは歌を聞いた余韻をのんびり自分の花畑で楽しんでいたようです。
リュカの好きな物(歌)その2
龍神様の浄化も大分落ち着いてきた頃の事
以前よりもリュカと少しだけ仲良くなってきた頃、クラウがよく歌っている歌がありました。
クラウ
「カ~モンべイビーアメリカ~。
カモンカモンベイビ~占ってよ♪
恋するフォーチュンクッキー♪
人生捨てたもんじゃないよね。
あっと驚く奇跡が起こる、
あなたとどこかで愛し合える予感~
・・・ヘヘッヘ~イ♪」
みや
⦅この頃は最近の曲が増えたわね。
とても楽しそうに歌っているなぁ。
でも何故アメリカからフォーチュンクッキーに?
突っ込みたくなる歌ね。
あ、そういえば、クラウはその時の状況にあった歌を
見つけ出して歌うのがうまいんだった。
リュカとの仲が少し良くなってきたんで、
他の歌に混ぜて嬉しさをごまかしているとかかな?
どっちにしても感動する歌を歌うって言ってたのに、
クラウだとやっぱりふざけちゃうのね⦆
リュカ
「あっと驚く奇跡が起こる~、フフフン~ヘヘッヘ~イ♪
うふふっ」
みや
⦅リュカはクラウの変な歌が気に入っているようね。
ニコニコ笑って嬉しそうに聞いてるな~。
クラウの歌ならどんな歌でもいいのかな?・・
まぁ当人達が楽しんでいるならいいか⦆
初夏の頃の事 リュカの『恩寵』についての会話
クラウが最初に来た頃は疲れると寝てしまってたのですが、リュカは疲れないのか気になったので聞いてみました。
みや
「そういえばリュカは来てから一度も疲れで寝てないよう
だけど平気なの?」
リュカ
「そうね。クラウが悪い物から遮断してくれるので
疲れないわね。
あと私もそんなに能力使ってないのもあるわね。
『浄化』はもう少しみやさんの精神力が上がらないと
使えないのだけど、逆に精神力がある程度上がると、
みやさんと能力のバランスが良くなって、
上手くエネルギーが流れるので私が疲れる事も
そうそう無くなるの」
みや
⦅そうか・・私のレベルだとまだリュカの能力を
使いきれないのね・・・⦆
「『恩寵』は?使う時はまるで疲れなかったの?
そういえば『恩寵』ってどういうものなのか聞いていい?」
リュカ
「私の『恩寵』は使うって意識をしなくても
高次元の一部の方とつながる事ができるの。
でもこれは私の能力の使い方なので他の幻獣だと
また違うと思うわ。
それに幻獣を召喚した人次第でも変わってくるの」
リュカの話ではリュカが来たと同時に高次元の方達にはそれが分かるのだそうで、更に『恩寵』を持つリュカを召喚した人間次第でどういった方とつながるかは変わって来るのだとか。
その為今回、私に近い縁を持つ龍神様が来られたそうです。
リュカ
「それと私の方から龍神様や他の高次元の方に
話かけるような事はほとんど無いわ。
どうしても必要な時は来ていただけるか
お伺いをたてるだろうけど、
気にして頂けているようなのでその必要も無いと思うわ。
逆に高次元の方々がみやさんに会いに来ようと
思った時は、いつでも私を通じて降りて来られるの」
みや
「そうなんだ。簡単に言うとリュカが来たと同時に『来た』って合図が私に関わる高次元の方に既に行ってて、でもリュカからは話かける事はあんまりなくて、そしてパワーも使わないから疲れないって事ね」
リュカ
「そうね。それとみやさんの元に会いに来られるかどうか、
それがいつなのかは龍神様や他の高次元の方が判断される
事なの」
みや
「へ~っそうなのね。あ、あと気になったんだけど
高次元の方って、龍神様以外にも縁のある方がいるの?」
リュカ
「もちろんいらっしゃるわよ。
でも、話しかけられない限りはこちらから話かける
事もないので、細かい事は分からないわ。
ざっくりと言うとみやさんの祖先で次元が上がった方や、
守護霊様や他にもいらっしゃるわね」
みや
⦅そういえば・・・
Kが守護霊も皆で守ろうとしていると
話していたわね・・・⦆
「リュカ色々教えてくれてありがとう。
とっても参考になったわ!」
リュカ
「いいえ、いいのよ」
みや
「クラウはどう?
最近寝てないみたいだけど、疲れないの?」
クラウ
「そうだね、龍神様に浄化をしてもらったおかげだよ。
時間が経つとまた低級霊が寄って来るけど、
以前より霊が来る頻度は減ったし、
霊の力も無くなっているよ。
だから僕が寝るほど疲れる事も無くなったね。
それにリュカが傍にいると疲れないしね!」
みや
⦅そういえば・・・
最近いつもクラウはリュカと一緒にいるみたいだわ。
・・・んん?
もしかして今のってクラウにのろけられたのかしら?⦆
クラウとリュカのけんか再び
みや
⦅あれっ?クラウとリュカがもめてるみたいね。
どうしたんだろう?⦆
「リュカ、どうしたの?」
リュカ
「クラウってなんでああなのかしら?
ついイラッとして怒ってしまったの」
みや
⦅クラウはおおらかで細かい事を気にしないからな~
きっとリュカを怒らせる何かしたのね⦆
「またけんかしたの?一体何があったの?」
リュカ
「何があったかはクラウに聞いて。
クラウは私が怒ってもキョトンとしてたわ。
怒ってる理由が分からないなんて、私に興味が無いんだわ。
それで私だけ怒ってるのもなんだかバカみたいだわ」
みや
⦅あーあ、怒ったまま自分の花畑に戻っちゃったわ⦆
「クラウ、リュカ怒ってたけど何があったの?」
クラウ
「あ~みやっ。どうしよう~リュカ怒っちゃったよっ。
怒った理由?何でかな?僕もそこが良く分からないんだよ。
何だろ?何だかリュカが花についてなんか言ってたな~。
『花の事は僕は興味無いし、
好きにすればいいんじゃない?』って言ったんだけど、
何がいけなかったかな?」
みや
「あ~、そうなんだ。その言い方はまずいわ。
クラウはほんとに『花より団子』で花に興味ないよね。
でもリュカの好きな花の事は話を聞いてあげた方がいいと
思うよ」
クラウ
「えーっ、良く分からないけどそうなんだ?
リュカに好きにすればいいって言った時は、
花に興味ない僕より、自分の好きな花だから詳しいだろうし
自分で考えた方がいいと思ったんだけどね。
そんなにまずいの?
う~ん。女心って難しいね。どうしたらいいかな~」
みや
⦅・・・これってどうなんだろ?
クラウがリュカの話を聞いてあげれば済むのに、
べたぼれな割にはこういう繊細な部分は
いつものクラウらしさを発揮してしまってるな~⦆
「えっと。
クラウは自分が好きな物を興味無いって言われたら
嫌じゃない?
大判焼きで考えてみたら分かるんじゃないかな?」
クラウ
「そうかぁ。もし大判焼きに興味無いって
言われたら・・・
うっ、確かにそう考えるとがっかりするね。
これはリュカに悪かったかもな~。
リュカにちゃんと謝るよ。
あ~でも、怒ってる時のリュカは普段より
近づきづらいんだよ。
リュカが怒りを解いたら様子をみて話をしてみるよ。
怒りを解くまで近づけないのは寂しいけど、
待つしかないかな~」
みや
⦅・・・大判焼きですぐに理解したわ・・・
さすがに大好きな物で例えるとすぐに分かるのね。
食いしん坊なクラウらしいわね。
でも、リュカが怒っている時は、
最初のけんかと同じでまた近づけなくなるのか・・・
クラウも焦りながらも、
すぐに仲直りの為に何かしようとはしないでのんびり
構えてるけど、
以前より距離が近づいたせいでけんかしても
最初の頃ようには、険悪にはならないと
分かっているのかな?
クラウがのんびりしているなら
大きなけんかでもないようだし、
少しの間ほっておけばその内仲直りするかな?⦆
ところがリュカはそれから1か月近くクラウに怒っていました。
幻獣の時間間隔が違うのか、お互いのんびりとしてて、
人間同士のけんかより仲直りまでの期間が長い気がします。
けんかが終わって落ち着いた時にリュカに聞いてみました。
みや
「ねぇリュカは『和合』があるのに何故けんかするの?」
リュカ
「けんかも一つのスパイスよ☆これから同じ長い時を
共に過ごすのですもの、時たまけんかをしながら、
距離を縮めていく過程も楽しみたいわ。」
みや
⦅楽しそうに笑ってる。ふーん『和合』ってそうなの?
よく分からないけど、リュカがそう言うなら
そういうものなのかな?⦆
二人はその後も時々けんかしてました。
急にけんかし始めるので「えっ!何でけんかしているの?」と驚いたりする事があります。
けんかと言っても怒るのはいつもリュカで、普段は穏やかにしているのにクラウには急に怒りだします。
理由はクラウの考えなしの言葉が原因なようです。
クラウはリュカの態度に焦って困ってるようですが、何が原因なのか毎回分かっていません。
でもいつもけんかしていても明るい雰囲気で、険悪な感じにはならずに楽しそうにしています。
そうしてのんびりけんかしている内にまたいつの間にか仲直りしている二人です。