8月始めの出来事
8月に入っても連日猛暑が続いていました。
その暑さで母は熱中症になり更に胃腸炎を併発して寝込んでいたのですが、夢に3人の人物が出て来て色々言ってくると話していて、 犬のモカも何かを目で追いかけて落ち着かない様子でした。
浄化して頂いていたので油断して、ここの所塩を替えていなかった事を思い出し早速変えて見ると、途端に母の体調が少し良くなったようで安心しました。
その翌日はまた雨が降ったので⦅龍神様が母の為に雨を降らせて下さったのかしら?⦆と心強く感じました。
みや
⦅龍神様に浄化して貰っていても土地とお盆の影響で
また霊障が出るのかも 知れないな⦆
「クラウ、お母さんの夢にまた悪霊らしき人が出てるけど、何か来ているの?」
クラウ
「夢の中に出たって事は少しいたようだね。
でも以前のような力は無いから お母さんが元気になれば
悪霊も夢には 出て来れないよ。
現実では僕とモカで撃退してるしね」
それでもクラウはお盆明けまでは安心できないと言っていました
みや
「これからが特に注意する時期だよねっ。クラウは大丈夫?」
クラウ
「リュカが一緒にいるからねっ、
リュカさえいれば 疲れで眠くなったりはしないよ!」
とまたのろけるような事を言ってて、リュカの存在がクラウの力になっているようでした。
8月のお盆前にスーパーに買い物に行った時に仏前にあげるお酒を父に聞いてみようかなと、何故かふと思いたって クラウに話しかける感覚で父に「どのお酒がいいかな?」と心の中で話しかけてみました。すると「みやが選ぶならどれでもいいよ。ありがとうな」と返事が返って来たので、本当にそう言っているのかな?と思いつつも 色々頭の中で父と相談して、買うお酒を決めて父の仏壇に置いてみました。
するとその後父がニコニコしている感じが伝わって来ました。 父の返事も喜んでいる感じも本当の事なのかな?と 気になってクラウに確認してみました。
クラウ
「お父さん喜んでるよ~良かったねっ」
みや
⦅買ったお酒あってたんだ。良かった。
クラウの能力に『言霊』があるので使えるように
なったのかもしれないな、でも・・・
今までは使えなかったのになんで急に使えるように
なったのかしら?⦆
その数日後の明け方の事。
龍神様と共に若い姿の父が夢に現れて、頭の中に 「ありがとう」という思いと喜びの感情が伝わってきて、急にふわっと優しく抱きしめられました。
真正面から抱きしめられるなんて生前でもされた事がなくて初めての事に夢の中でびっくりしました。
それに今まで一度も夢の中で龍神様と共にいる時に、声は聞こえなかったので直接では無くても 声を感じた事に驚きました。
目が覚めても父の嬉しそうな様子を思い出し⦅いい夢みたなぁ、でも龍神様と一緒だと行動も龍神様に影響されるのかなぁ。抱きしめるなんて生前だったらあり得なかったな⦆と、ほんわかした気持ちでした。
早速その夢を母に話すと母の夢にも出て来たのだとか。なんでも家を建て終わって仲間と宴会をしていたそうで 「一度目が覚めて寝なおしてもまだ宴会の続きをしてたのよ。 きっと何かとても嬉しい事があったので伝えて来たのね。」と 父の楽しそうな様子に母も嬉しかったようでした。 相変わらず背中だけで顔は見せなかったそうですが。
父がお礼を言ったり、喜んでいる理由が何か良く分からなかったので、「夢の中の家が出来たからかな?それともお墓の事でお寺に相談してたり、 仏前にお父さんの好きなお酒をお供えしたからかな?」 などと母と二人で理由を色々想像しながら 「今はきっとあっちの世界でのんびり楽しんでいるんだね。良かったね」と父が嬉しそうにしている事を喜び合いました。
その後、一人の時に直接何で喜んでいたのかを心の中で父に話しかけてみましたが喜んでいる 感じだけしか分からず、クラウも良く分からないようでした。
後日さよさんにその話を伝えました。
さよさん
「 お父様と言葉のやり取りができたとは!霊的に成長するとそういうことも 可能になってくるのですよね。お父様、喜んでくださって良かったですね。 宴会で仕事仲間に娘自慢をしていたかもしれません(^^) クラウシュとリュカミアの影響が強くなってきたというよりは、みやさまが彼らと 生きることで成長したからお父様の言葉が聞き取れるようになったのだと思っています。」
と嬉しいお返事を頂きました。
急に言葉が聞こえるようになった理由が霊的に成長したのなら嬉しいなと思いつつ 急に そんな事あるのかな? それにお父さんは何を喜んでいたのかな?と疑問に思いつつもその内原因を考えるのも日々の忙しさにまぎれて忘れていきました。
そしてその理由を知ったのはもう少し後になってからでした。
クラウとリュカの結婚
同じ頃、クラウとリュカの距離が更に近くなって
いつも一緒にいるようでした。
二人で歌を歌ったり、お互い一緒にいるのがとても
自然な様子になっているので ふと聞いてみました。
みや
「クラウとリュカはいつか結婚するの?」
クラウ
「幻獣界に人間の結婚にあたる方法は無いけど、
気持ちではもうしているよ。
幻獣界ではこれからを共に生きる決意を皆に伝えると、
皆で盛大に祝ってもらったりするんだけどね」
みや
「ええええっ!あ、えっ?そうなんだ~おめでとう!
うわー相変わらずクラウとリュカには驚かされるわ。」
⦅でも、ん~?そんなに急に結婚する兆候あったかな?
この間まで喧嘩してたしなぁ・・・変わったって言えば・・・最近のリュカはツンデレモードでは無くて
ニコニコ穏やかだけど・・
そういえば クラウとリュカにお礼を言われる
夢を見てからちょうど 1 年だわ。
やっぱりあれは予知だったのね。
散々はらはらさせられたけど、まとまって良かったわ⦆
早速結婚のお祝いをしたいと聞いてみました。
みや
「是非お祝いさせてね!何か欲しいものとかある?」
クラウ
「僕はね~大判焼きがいっぱい食べたいな~♪」
みや
⦅あー・・・うん。
そう答えるかなと分かってたけど・・
ほんっとクラウらしいね。ぶれないなぁ。⦆
「了解っ。でもいっきに何個もはさすがに食べきれないよ」
クラウ
「そうか~う~ん。でもな~どうしようかな~そうだな~
まとめ買いして貰って・・・何日か食べたいな~
でも大判焼きは焼きたてが一番おいしいしな~・・・
そうすると買い物に行くたびに食べるとか・・・」
みや
⦅・・・悩んでいる隙にリュカに話題を振って
ごまかそうかな・・・
クラウに付き合うと体重がやばい事になりそうだわ⦆
「そうそうっ、リュカは?何か欲しい物とかないの?」
リュカ
「私はみやさんやクラウがいればそれだけでいいわ」
みや
「そうなの?何か聞きたい歌とかしたい事とかは無いの?」
リュカ
「歌は・・・うふふっ。
クラウが歌ってくれるので今はそれで満足しているわ。
他にしたい事も無いわね」
みや
⦅リュカはホントに欲が無いよな~
今が幸せなんで何も欲しくないって気持ちが
伝わって来るわ。食いしん坊なクラウと真逆ね⦆
「でも・・・いつも色々守って貰ってるし、
私としてはお礼もかねて是非結婚のお祝いをあげたいな」
リュカ
「まぁっ!嬉しいわ。ありがとうっ。
その気持ちだけで充分だけど・・
気が済まないのならそうねぇ。
いつかのんびり里帰りさせてもらおうかしら。
それを楽しみにしているわ」
その言葉を聞いて、
結婚を皆で祝ってもらうためにも幻獣界に里帰りさせて
あげたいと思いながらも、
クラウやリュカの守りが無くなる事が怖くて、
里帰りをさせてあげられないので申し訳なくなりました。
みや
「あ~そうだよね。二人ともごめんね。
いつか問題が落ち着いたらゆっくり里帰りして貰うね」
クラウ
「今はしようが無いよっ。
さすがに今のみやを一人で残していくのは
僕も落ち着かないからね。
それに僕も今はリュカがいるから里帰りは遅くなっても
寂しく無いからねっ。
里帰りは落ち着いてからで大丈夫だよ」
リュカ
「そうね。クラウの言うとおりね。
私たちの事は心配しなくても今は大丈夫よ。
まずはみやさんの問題を解決する事を考えましょう!」
そう言ってくれる二人の優しい言葉に感動してしまいました。そしてクラウやリュカの為にも少しでも早く問題を解決できたらいいなとしみじみ思いました。
幸せそうなクラウとリュカは楽しそうに一緒に歌っていて、二人が一緒に歌うのを微笑みながらも聞いたり、一緒に口ずさんで喜びを分かち合いました。
父の穏やかな様子やクラウやリュカの結婚と良いことが続くので嬉しくなっていた時に、一番気にしていたお盆の季節になりました。
リュカの謎の眠りとクラウの寂しさ
犬のモカがお盆の間中夜中に玄関に向かって吠える事が何回かあり、昼間でも家の中で何かを追いかけてました。
クラウ
「小物が少しいるみたいだけど、
僕には良く分からない程の小物なんで、
モカだけで十分追い払える位のレベルだよ」
それでもお盆の終わった後クラウはずっと気を張ってたのか少し疲れ気味でした。
でも今回は意外な事にクラウよりリュカの方が疲れていて、
この4日程リュカはずっと寝ていました。
みや
「リュカは一体どうしたの?」
クラウ
「う~ん・・・僕にも原因がよく分からないんだよね。
けど、リュカは大丈夫だというのは何となく分かるよ。
細かいことは目覚めれば説明してくれるよ、
それまでゆっくり寝かせてあげよう」
リュカが寝ている間クラウが静かに歌っているのが時々聞こえてきました。
クラウ
「う~す紅色の可愛いき~み~のね、
果てない夢が終わりますように。
きみと好きな人が100年続きますように~」
歌が物悲しそうで、以前長い事けんかしている時は離れていてもここまで寂しそうには感じなかったのに、
今回のように理由が分からず、眠っていると落ち着かない様子で歌で気持ちを紛らわしているようでした。
みや
⦅クラウも新婚で楽しそうにしていたのに
急にリュカが眠って起きないなんて寂しいし
大丈夫だと分かっていても心配だろうな・・・⦆
5日目にリュカが起きたのでやっと話が出来ました。
みや
「一体どうしたの?ずっと眠ってるんでクラウも私も心配してたよ。何があったの?」
リュカ
「・・そうね・・今はまだうまく説明できないわ。
でもみやさんの為に頑張ったわ」
みや
⦅うまく説明出来ないって何だろう?私の為に頑張った?
霊障関係なら聞くのは怖いし・・・
まぁその内説明してくれるよねきっと⦆
「いつもありがとうね。もうリュカの体調とかその・・
何かは大丈夫なの?」
リュカ
「ええ。うん・・そうね。ええ。
今の所は大丈夫だと思うわ。私も少し疲れているだけよ」
みや
「そうなのね。良かった~。
私の方はこれで話は済んだので、
クラウも寂しそうにしてたしクラウのとこに行ってあげて、
一緒にゆっくり休んでね」
リュカ
「そうね。クラウにも心配かけてしまったわね。
早速そうするわ」
そう話していたリュカでしたが、クラウと会ってほっとしたのかクラウの傍らでもう一度眠ってしまいました。
また眠ってしまったリュカに喜んでいたクラウはがっかりして、
その寂しさを紛らわそうとまたずっと歌っていて、あんまり寂しそうなんで元気づけようと声をかけました。
みや
「元気出してね。クラウも少し気分を変えた方がいいよ。
大判焼きを食べに行かない?」
クラウ
「あ~みや。僕は大丈夫だよ。気にしてくれてありがとう。
大判焼きは、リュカと一緒に味わいたいからリュカが
起きたらでいいよ」
みや
⦅クラウが大好物の大判焼きを我慢するなんて・・・
それもリュカが起きたらでいいなんて、
以前のクラウならどんな時でも大判焼きで
元気がもらえるって食べた気がするけど、
クラウも随分大人になった?
まぁ結婚したんだから、好きな物より奥さんなんだろうな。
リュカが心配で食べる気にならないのかも⦆
食いしん坊で少し子供っぽい所もあるクラウの意外な言葉に今更ながら、そういえば結婚していたんだよな~とクラウの成長を感じていました。
その翌日、リュカが寝ている間、起きている時には話す機会が無かったリュカの話でクラウの気を紛らわそうと思い話しかけてみました。
その中でリュカのたてがみ話題になりました。
みや
「リュカの虹のたてがみの美しさは、
私からすると人間界の虹に似ていてそれが光り輝く感じで
とっても綺麗に見えたけど、
私の頭の中に浮かんだイメージってテレビを
見ているような感じなんで、
画面越しだとどうしても実際より少し劣って
見えてたんじゃないかな?
直接見ているクラウから見てどんな感じだったの?」
クラウ
「そうだな~人間界の虹は美しいと思うけど僕には
別物に見えるよ。
リュカの虹のたてがみを初めて見た時、
あまりの美しさに衝撃を受けたんだよね。
リュカのたてがみはなんかこう、言い表す言葉が無い程
まばゆくて・・・」
クラウの説明によるとリュカが召喚された時、円から出て来たリュカのたてがみが
光輝いて虹色の光輪のような感じで、
人間界の神様の絵で光輪を背に立っている観音様の姿を思い出したそうで、
リュカの能力に『女神』があるのでそのままリュカ自身が女神様の化身だと思えるような神々しさがあったそうです。
クラウ
「でも、やっぱり言葉で言うのが難しいな。
あの美しさを表す言葉は無いと思う。
今思い出すだけでもドキドキしてくるよ。
思い出してたらリュカと話したくなっちゃったよ・・
リュカ早く起きないかな~」
みや
⦅リュカが恋しくなったみたい・・
今は少し一人にしてあげた方がいいかな⦆
そんなクラウの寂しそうな様子もあって、今度はどの位寝ているのかなとリュカの心配をしていましたが、その後リュカは
前回より短い2日で目を覚ましたので、クラウと共にほっとしました。
それからクラウはリュカと久しぶりにのんびりとした時間を過ごしたようでした。
またまたクラウとリュカのけんかとその思い
リュカが目を覚まして少しした頃、クラウがリュカとまたけんかしてしまいました。
今回のけんかはさよさんと連載の記事を書く話がまとまって、二人にどんなイラストがいいか聞いた事が発端でした。
みや
「今回クラウやリュカの話に使うイラストを
どうしようか考えてるんだけど、何か意見はある?」
リュカ
「そうね~。やっぱりクラウはいたずらしそうな
子供っぽい感じとか、でもとても明るい感じの絵が
いいかしら?
私は虹のたてがみがちゃんと綺麗に描けていればいいわ。
それと・・・」
ととっても乗り気で色々意見を言ってくれました。
みや
「クラウは?何か希望とかどうしたいとかある?」
クラウ
「え~そんな事どうでもいいよ。
僕はどんなイラストでもいいんで好きにすればいいよ」
リュカ
「クラウ・・・なんでそんな言い方するの?
さよさんにはみやがいつもお世話になってるのだし、
この機会に私たちも色々と協力出来る事はするべき
じゃないかしら?」
クラウ
「えっ?でも、僕はどんなイラストでも
気にしないんだけど・・・」
リュカ
「クラウったらっ。何でそんなに適当なの?
もっとはっきり意見を言うべきでしょう?」
とまぁこんな風に言い合いが始まってしまいました。
でもクラウはリュカに口で勝てた事が無いのでタジタジとなってました。
私もリュカの急な怒りにびっくりして二人の話をただ聞いていました。
結局しびれを切らしてリュカが怒って自分の花畑に去ってしまい、私もクラウも呆然としていました。
みや
⦅・・えっ?・・・何でこうなったの?
うわ~そんなつもりじゃなかったのに、
けんかの原因作ってしまった・・・
クラウ・・すっかり元気が無くなってしまって。
イラストの話を持ち出して申し訳なかったかな⦆
「あの・・・クラウ?まさかリュカがあんなに簡単な事で
怒ると思わなくて・・・原因作ってしまったようで・・・
なんだかごめんね。え~と元気出してね・・・
クラウ?お~い・・・聞こえてる~?大丈夫~?」
クラウ
「・・・やっとリュカが起きたのに・・・
イラストの事なんかより、
リュカと色々話したかったのに・・・
怒っちゃった・・・・・」
クラウは私の声が聞こえていない様子で悲しそうにシュンとなってしまいました。
そしてその日クラウはずっと歌っていました。
クラウ
「薄紅色の~可愛い君のね・・・
君と好きな人が100年続きますように~♪」
みや
⦅何だかとても寂しそう・・・
こんなに落ち込んでるクラウ珍しいな。
今までのけんかでは怒られてても
ここまで落ち込んで寂しそうにしてなかったのに・・・
それにリュカの急な怒りもはたから見ていると
何でそんなに怒ってるの?って感じで呆気にとられたわ・・
何だか変だったような?
寝て起きたばかりでまだ本調子じゃなくて
いらいらしてたとかかな・・・⦆
落ち込んでいたクラウは翌日には立ち直ったようで朝から元気に歌っていました。
クラウ
「39度のとろけそうな日、せーので走り出す~・・・・
君をただ見つめてる。ゲームの行方よりずっと君が
気になる。
はたから見れば子供すぎて馬鹿げたふたりかもな。
でもね、えっとねぇ、うまく言えないけど幸せだ!」
みや
⦅おー立ち直った?立ち直り早いな~さすがにクラウだわ。
元気に歌う姿にほっとしたわ。
それにこの歌をクラウが歌うとほのぼのするな~⦆
クラウ
「大切な何かを守る時踏み出せる一歩が勇気なら
傷つくことから逃げ出して、いつも遠回りばかり・・・
耳元で聞こえる二人のメロディーあふれだす涙こらえて
ありきたりの言葉 あなたに言うよ
『これからもずっと一緒だよね・・・』
たどり着いた二人の場所 長すぎた旅のあと
誓った愛を育てよう♪」
みや
⦅立ち直ったと思ったら・・・
今度は悲し気な歌になったな・・
クラウ・・思い出して落ち込んでるのかな?⦆
その日一日中歌を歌ってるクラウの姿は最初のリュカと
けんかした時の事を思い起こさせました。
今までのけんかは静観していましたが、今回はいつもと違うようで気になったのでリュカに少し話を聞く事にしました。
リュカの様子を見ると静かにゆったりと座っていて、どうも何かをずっと考えていたようでした。
みや
「リュカ、まだクラウに怒ってるの?
クラウが寂しそうにしてるよ」
リュカ
「イラストの事は私も怒りすぎたと少し反省しているわ・・
でもクラウにこの機会に昔を思い出して欲しいの、
以前私の好きな花の事でけんかした時も思ったのだけど、
最近のクラウは興味を向けるものが限られてるように
感じるわ」
リュカが言うには私の影響でクラウが内向きになっているのではないか、かつてさよさんに聞いていた時のクラウは活動的だったのに
今は全然違っている、以前のクラウのように積極的に自信を持ってリュカに向かって欲しいとの事でした。
話しの最後にこう言っていました。
リュカ
「私が人間界に来てからというもの、
私が怒った時に仲直りの為にクラウが行動してくれた事が
一度だって無い事もどうかと思うわ」
みや
⦅う~ん。リュカの不満も分からないではないけど・・・
でもリュカも一方的に怒ってるからな~どっちもどっち?
それと私が内向きって・・はっきり言うなぁ。
まぁその通りだけど・・
なんだかこっちにまでとばっちりが来てない? ⦆
それでも色々と思い起こせば出会った時に比べたらクラウは随分大人しくなっていました。
大判焼きを我慢した時も大人の落ち着きが出たのかとも思ったけれど
今回も確かに主導権はリュカになっていて、クラウはリュカの怒りが収まるのを
歌を歌いつつ待ってる感じでしたので
リュカの言い分も一理あるなと思いました。
みや
⦅そういえばリュカ、今日のテレビの歌に反応してたっけ。
「愛がすべーてさ~今こそ誓うよ!愛をこーめて
つーよくつーよく~」
すごく興味持って聞き入ってたんで
あ~これはリュカはこの位強い感じで
クラウに言って来て欲しいんだな~と思ったけど、
まぁクラウが惚れた弱みで強くでれないのもあるの
だろうけどね⦆
後日クラウと会話していてリュカの話題になりました。
リュカの「もっと積極的になって欲しい」と言う言葉を
クラウも聞いていたそうで
ぶつぶつとつぶいやいてました。
クラウ
「幻獣界にいた時の事だったら、
そりゃあ友人や親しい人になら、
遠慮なくどんどん気軽に行けるよ。
でも僕と同じ幻獣を好きになるのは初めてだし、
友人の時のように積極的になんていけないよ。
いつもどうしたら好きでいてくれるか、考えてるし。。
それに僕は随分気持ちを歌で伝えているつもり
なんだけどな~」
みや
⦅リュカよりクラウのがべたぼれっぽいから
クラウも気を引くのに色々気にしてるんだな~。
リュカの方がその辺り気にしてないし自由な感じだわ。⦆
考えてみるとリュカはクラウにストレートにぶつかり過ぎているのではないか、
ちょっと言い方変えれば、クラウもあっさり理解してくれるのではないかと思いました。
そう例えば・・イラストの時は
「イラストを考えたらきっとみやさんが大判焼きおごってくれるわよ~」とか「私のたてがみをクラウのイメージで
綺麗に描いてもらったらきっとクラウも気に入ると思うの。
そんな私のイラストを見たくない?」とか、
クラウって単純だからそう言えば張り切って手伝う
だろうなと。
みや
⦅クラウをどううまくのせるかは
結婚したばかりだしまだよくわかってないのかもな・・・
クラウが聞けば「むっ。僕はそんなに単純じゃないよっ」と
憤慨しそうだけど・・
絶対クラウは単純で分かりやすいと思うわ。
クラウの方は・・・リュカに振り回されている感じだな。
もっと強気になればいいのに・・・
クラウがリュカに対しては別人のように消極的なのは
やっぱりクラウがリュカを好きすぎてヘタレに
なってしまうからかなぁ?⦆
とまぁ、色々心配していましたが、けんかして数日するとリュカは険悪な雰囲気では無くなってきて気持ちを切り替えたのかクラウとのんびりとした様子でけんかを続けていました。
ここまでで謎が幾つも出ていますが、この時点では疑問だらけでどれも後から少しずつ原因が分かっていく事になります。
次回は予知夢とリュカの警告を書きますね。