虹と太陽と

幻獣ブログです。龍神様や幻獣との関りを載せています

お財布の精霊 サイちゃん④


   

稲荷神社につくと久久能智神様がいらっしゃるのが分かりました。
「よく来たね。いつも小龍達をよこしてくれてありがとう」と
いった声が聞こえました。
「いえ、そんなっ、私の方こそ小龍ちゃん達に
アメをいつも頂きましてありがとうございます」とお礼を言いました。
 
小龍ちゃん達だけで参拝する時がありますが、
いつも特別なアメを下さるんです。
龍の大好物のアメなので小龍ちゃん達はいつも嬉しそうになめています。
「今まで来れずにすいませんでした。
小龍ちゃん達がいつもお世話になっています」
「ああ、いいよ私も小龍達が来てくれて楽しんでいるからね。
いつでもこさせて欲しい」
そういった事を話しました。
 
参拝を済ませ
写真を撮るためにお賽銭箱の場所に行くと
狐の置物がたくさんあるのが目に入りました。
 
先程賽銭箱にお賽銭を入れる時にあったのは分かりましたが
参拝に集中していて気にしていませんでした。
たくさんあるので改めてぼーっと見ていると
久久能智神様が声をかけてこられました。
 
「ここの狐をお財布につけてあげよう」そう言われて
小さな茶色の狐がお財布にぽんっと入りました。
狐の置物は全部白かったのですが神様がよこして下さった狐は
お財布の色と同じ茶色でした。
(お財布は金運あげるために選んだ色なので少し地味めです)
お財布に狐が入ったのでぽや~っと(これってどういうことかなぁ?)と
考えていると、
久久能智神様が「狐がどんな事が出来るかは自分で調べて見なさい」と
何だかいたずらっぽく話していました。
 
(その後家に帰って調べて見ました。意味はお稲荷様の御使い、
「金運上昇」を告げる生き物、
霊力を持つ、化かす、知恵と賢さ直感力と洞察力のシンボル、
自分らしく生きるメッセージなどです)
 
お礼を言って写真を撮ってから神社を後にしました。
 
久久能智神様は「また来なさい」と言って送り出して下さいました。
次に厳島神社に歩いて向かっていると
サイちゃんが「僕は幸せなの~この子可愛いんだ~」と
嬉しそうに声をかけてきました。
 
イメージで茶色の狐に頬を舐められるサイちゃんの姿が浮かびました。
財布なのにイメージでは人間の子供の形に見えました。
サイちゃんは「この子はこんちゃんと呼ぶの~」ともう命名しています。
 
「いやいや。ちょっとまって『こん』ちゃんは小龍ちゃんにもいるし
この子と同じはさすがにちょっと混乱するし、一緒にしていいのか・・
それにこの子オス?メス?
それによっても名前変えないと!こんちゃんは止めてっ、ねっ!」
私がそう言っている間も
サイちゃんは「こんちゃん」とまた呼んでいます。
 
その内にイメージが出てメスだと分かりました。
「この子メスだって!こんちゃんはちょっと合わないよっ」と言いましたが
サイちゃんは嬉しそうに「こんちゃん。こんちゃん」と呼びかけています。
 
「だからダメって!メスだったらもう少し女の子の可愛い名前にしないと」
「じゃあこん吉ちゃん!」
「待ってよっ。こん吉ちゃんは女の子の名前じゃないよっ」
「じゃあどんな名前がいいの?」
「う~んそうねぇ『アイ』ちゃんはどうかなぁ?」
「いやっ、そんな名前はいやだよっ」瞬殺で却下されました。
「じゃあどんな名前にするの?」
「こんきっちゃん☆」
 
「だからっ、この子は女の子なのっ。そんな男の子の名前はダメだよ~」と
言い合いをしながら厳島神社に着きました。
ここではサイちゃんは話をしませんでした。
こんちゃんに夢中でべったりくっついているようでした。
 
サイちゃんは参拝から家に帰ってから
狐さんといるのですごく満足しているようで今までよりも大人しいです。
一緒に気持ちよさそうに寝ています。
家でも名前の話をしました。
 
私が名前を考えて「ねぇ、リンちゃんはどうかな?」と聞いても
「こんちゃん。こんちゃん」とこんちゃん以外は受付けません。
嬉しそうに「こんちゃん」と呼んで可愛がっています。
一日経っても「こんちゃん」と呼んでいます。
 
もう他の名前を受付けなさそうなので
狐さんに「ごめんね。こんちゃんでいい?」と
聞いたらキツネさんは穏やかにこくんと頷きました。
声は分かりませんがサイちゃんが好きなので名前は何でもいいと
言っているようでした。
神社から帰ってきてからサイちゃんは別財布のように大人しく
静かにこんちゃんといます。
以前のサイちゃんが少し懐かしくなってしまうほど静かです。
 
でも数日後、ラシェちゃんが用事で
出かけてしまうので文句を言っていました。
「ラシェちゃんがいないと僕の声を繋いで貰えないから
行かないでほしいんだよ~」
「でもラシェちゃんがいないのは一晩だけだよ?」
「それでもっ。僕が話せないよ~」と訴えていました。
(そうなのかな?)と思っていましたが
出かければ分かるのでその場はそれ以上話すのはやめました。
 
その日の夜、
小龍ちゃん達は昼間元気に遊んでいたので静かに寝ていました。
話せるか確認しようにもサイちゃんも同じように
静かに眠っているようでした。